モーラ全廃棄日記

日々の備忘録、的な何かになれば

花見杯第二回戦 自戦記

 

 6月に入って早二週間と少し。朝から窓を叩く雨音で目が覚めました。

 ……というか、少ししか窓開けてないのに寒いのなんのって。冬か。いやもう夏だ。

 

 とまぁ、そんなわけで。梅雨時の午後のひと時を皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 いやぁ地震すごかったですねぇ。8時頃に「さてもうひと眠り」なんてしようとしたらいきなりグラグラ!と揺れるんですもの。おかげで完璧に目が覚めてしまいました。夜仕事なんだしもうちょっと寝ていたかった……

 いやいや。それはともかくとして、花見ラインの面々に大事がなくて何よりです。まだ本震、あるいは余震が続く可能性もあるので引き続き警戒を怠らないよーに。

 

 

 それじゃあ、今回もやっていきましょー。

 

 

 ・・・・・・ 

 

 

 【第一期花見杯トーナメント 二回戦】

 

 先手:meowkof(のだくん)

 後手:Knocking_Door(わたし)

 

 

初手からの指し手

 ▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩(第一図)

f:id:yakeinu:20180618134111j:plain

第一図

苦手な相手

 

 実際のところ、野田君と指すことはあまり多くなかった(ような気がする)。指す戦法が苦手とかではなく、単純に人となりが苦手だったのかもしれない。なんというか、こう、違う世界の人、のような気がしたのだ(このあたり澤田のおねえさんだったりすわ先輩にも同様のものを感じていた)。

 ……とはいえ、当たってしまったものは仕方がない。あまり多く指すことはなかったとはいえ、大体どんなものを指すかぐらいは知ってますとも。

 ずばり、三間飛車。それもノーマルの。

 いや懐かしいなぁ! 昔は部室で西川先生の居飛穴破りの本並べてたっけ。

 あー、そうそう。思い出してきた。野田君とは対局じゃなくて棋譜、棋書並べを一緒にすることが多かったんですよ。三間周りは僕の知らない部分がケッコーあって勉強になったなぁ。トマホークとかコーヤンとか。……まぁ、今となってはすっぱり忘れちゃったんですけどネ! あはは。

 

 さて本譜。僕は先手なら初手▲5六歩からの中飛車を予定していましたが、生憎後手番になったときのことは何も考えていませんでした。準備不足? いつものことですね。

 三手目▲7五歩は早石田を目指した手。……おい待て、ノーマルの三間飛車はどうしたんだよ!? 聞いてねぇぞ!! こ、この詐欺師め!!

 いやまぁ冗談は置いといて、早石田はかなり厄介な戦法です。一時期はゴキゲン中飛車と人気を二分した振り飛車──特に『攻める振り飛車』系の有力戦法。自分が指すとパッとしないクセに、相手に指されるとめちゃくちゃ厄介、というのが僕の認識です(それはお前が弱いだけだろって意見は聞こえませーん。あーキコエナーイキーコエナーイ)

 

 四手目の一般的な応手は本譜も含めて五通り。

 まず一つは△8四歩(下図)

f:id:yakeinu:20180618140711j:plain

 シンプルに居飛車を目指した手です。以下は▲7八飛△8五歩▲4八玉△6二銀▲3八玉のような感じでしょうか。このあと先手は飛車を浮いて後手はそのタイミングで角を交換することになります。陣形は片美濃対矢倉になることが多いです。

 

 

 二つ目は△4二玉。

f:id:yakeinu:20180618141151j:plain

 上と同じ居飛車を目指した手ながら上とは決定的な違いがあります。

 さて、それはなんでしょう? 

 

 

 

 

 △4二玉に同様に▲7八飛と振ると△8八角成があります。

f:id:yakeinu:20180618141539j:plain

 以下▲8八同銀に△4五角が急所。6七と2七の角成が同時に受かりません。

 なので△4二玉には▲6六歩と角道を止めてから▲7八飛と振ることになります。

 以下の進行として先手は石田流本組みを目指し、後手は左美濃から銀冠を目指すのが定跡です。最近では先手が藤井システムのように3九の地点に玉を置いたまま後手玉頭を攻める手法があったり、後手は銀冠から銀冠穴熊に組み替えたりと、数年前とは違い戦い方に多様性が出来ています。

 

 

 三つ目は本譜の△3五歩。

f:id:yakeinu:20180618142221j:plain

 相振り飛車を目指す手。亜種に石原流があり、これは後述の△1四歩のような含みを持たせた指し方です。

 相振り飛車の中でも一番両者が突っ張った指し方で、指し手次第では一気に終盤になる変化もあります。なので、これを指す場合はある程度の知識(この手は指してはいけないというもの)を持ってないとケッコー怖いです。

 他の相振りとは違って漫然と組み上がってしまうと手詰まりになりやすく、そのため打開が難しい戦型でもあります。

 

 

 四つ目は△5四歩。

f:id:yakeinu:20180618143020j:plain

 基本的には相振り志向の手ではあるのですが、展開次第では通常の対抗形のような勝負にもなります。

 なお、この手に対して▲7八飛と振るのもやはりアウトで角交換から△4五角があります。△5四歩が▲7六角と打ったときに4三の角成を防いでいるんです。

 ▲6六歩と角道を止めたときに後手は△4二銀かちょっと捻って△3二飛、あるいは△6二銀か。この辺りは指す人のセンスが問われます。

 

 

 そして最後は△1四歩。

f:id:yakeinu:20180618143733j:plain

 これまでの四つと比べるとやや狙いがぼんやりしてる感がありますが、それがこの手の狙いです。

 対して▲1六歩とお付き合いすれば後手は速やかに端攻めの態勢を整えていきます。

 これを嫌うならどこかへ飛車を振ることになるのですが、それには△1五歩と端を突き越して居飛車を目指します。

 要は△1四歩という手は相手の様子を見て態度を決めようという手なんです。難しいですねホント。

 これが絶対イイ! とまではいきませんが、選択肢としてはおもしろいと思うんですよね。

 

 

 早石田が如何に厄介か、というのは四手目にこれだけ対応手段がある、というのを見てもらえればわかってもらえるかと。

 結局どれを選ぶかはその人自身が決めることですし、あくまでこんなのがあるんだ程度に留めておくのが普通です。

 

 

 

第一図からの指し手 

 △3五歩 ▲7八飛 △3二飛 ▲2八銀

 △5二金左 ▲5八金左 △6二玉 ▲4八玉

 △3四飛(第二図)

f:id:yakeinu:20180618145239j:plain

第二図

どっちがいいの?
 

 先手は▲2八銀と上がる。幾分早いような気もするが、△4五角の筋を消しておくには確実な手段と言える。欠点は壁銀となること。これは玉置ー諏訪戦の棋譜を確認してほしい。

 対してこちらは△5二金左~△6二玉と囲いをまだ見せない。一応は美濃を目指しているが場合によってはここから金無双も十分あり得る。

 結局のところ、相振りにおける金無双・美濃論争は指し慣れた方が良い、という結論に落ち着くと思うのですよ。どちらにも長所・短所があるわけで一概にどちらが優れている、とはならない……ような気がする。知らんけど。

 

 △3四飛と浮く指し方はお気に入りの指し方。先手で相三間になったときもよくやってます。狙いは……?

 

 

第二図からの指し手 

 ▲7六飛 △3三桂 ▲7七桂 △7二銀

 ▲9六歩 △7一玉 ▲9五歩 △4二銀

 ▲6八銀 △6四歩(第三図)

f:id:yakeinu:20180618150848j:plain

第三図

狙い通り

 互いに飛車を浮いて桂馬を跳ねる。何気ない手順のようですがこちらは主張を通すことに成功。角交換が無くなったので悠々と△7二銀~△7一玉と美濃囲いに収まりました。やっぱり振り飛車といえば美濃囲いですからね!

 ……何気ない手順、とは言いましたが、ぶっちゃけ飛車浮きにはお付き合いしてくれることが多いんですよね。そうすれば桂跳ねまでがセットの手順になるから、安心して美濃囲いに組める。

 だからまぁ。ちょっと突っ張って高美濃囲い目指しちゃったんですよね……

 相三間が詰まりやすい、というのは上でちょっと語った通りで、だからそうならないように相手の飛車を圧迫するように上部に厚い囲いを目指したのですが……

 

 

第三図からの指し手

 ▲7四歩 △6三金 ▲7三歩成 △同銀

 ▲8五桂 △7四銀 ▲2六飛 △2四歩

 ▲8六歩 △8四歩 ▲9三桂成 △同香

 ▲9四歩 △同香 ▲同香 △9三歩

 ▲同香成 △同桂 ▲9四歩 △2五歩

 ▲1六飛 △2四桂 ▲4六飛(第四図)

f:id:yakeinu:20180618152901j:plain

第四図

大きな見落とし

 ▲7四歩は当然の手。黙って△6三金を許しては癪でしょう。対して△6三金と上がったのが数手後の手を見落とした痛恨の一手。ここでは△7四同歩として▲同飛にそこで△6三金と上がるのが正しかったです。

 本譜は▲8五桂が絶好でこちらが一辺におかしくなってしまいました。

 その後の△8四歩で桂を取れると思ったら▲9三桂成がこれまた見落としていた手。

 9筋を破られ玉形を大きく乱され、ハッキリ言って「これは負けたな」と、ほとんどこの辺りからは諦めムード全開で指していました。

 とにもかくにも勝てる形ではない。勝負形に持っていこうにも向こうへの取っ掛かりが少なすぎるんです。

 桂を打って飛車をいじめつつ玉頭を狙うも、やはり届く気はしないです。

 

 

第四図からの指し手 

 △3六歩 ▲9三歩成 △3七歩成 ▲同銀

 △3五香 ▲3八歩 △3七香成 ▲同歩

 △3六歩 ▲5五桂 △3七歩成 ▲同桂

 △5二金 ▲6三桂成 △同銀 ▲8三と

 △6一玉(第五図)

f:id:yakeinu:20180618154644j:plain

第五図

どこで投げるか
 

 3筋からそれっぽく迫るものの、本来であれば壁銀となるはずだった銀まで捌かせてしまっては勝ち目がありません。

 ▲5五桂が厳しかったのですが、△5二金のところではまだしも△3六歩ですか。それでも大差には変わりありませんが、勝負?するならこれくらいはしないといけません。

 6三の金を取られて▲8三と。よくもまぁ、ここまで広がってしまったものです。

 △6一玉もほとんど無駄な手です。2~3筋まで逃げれば……逃げても無駄なのはわかってますが、寄せにくくはなるだろうという手。

 正直投げ出したかった。

 ただ。投げるにしても、どうせなら詰まされるまでやろうと思ってはいたのだけど……

 

 

第五図からの指し手

 ▲7三と △5四銀 ▲2三金 △3六桂

 ▲5一玉 △3一角 ▲3二歩 △5五銀

 ▲7六飛 △6五銀 ▲7二と △5一玉

 ▲7三飛成 △4一玉 ▲3一歩成 △同銀

 ▲5五角 まで(投了図)

f:id:yakeinu:20180618160210j:plain

投了図

完敗

 ▲2三金が左右挟撃のお手本のような手。△3一角と逃げた手には▲3二歩の追撃があまりにも厳しい。

 最後は飛車を追っているうちに飛車に成り込まれて、さらに銀をタダで取られる始末。

 あまりの大差っぷりに、まっきーさんもこれには苦笑い。

 ホントどうしようもねー。

 

 

 ・・・・・

 

 

 序盤の駒組みの段階で応手を間違えてからは一方的な展開となってしまいました。

 大した勝負所もなく終わって不甲斐ないです。

 また一から研鑽の日々ですな。

 

 それではっ

 

 

 

 

 

 

花見杯第一回戦 自戦記

 

 早いもので5月が終わり、なんともう6月です。

 一年の内半分が過ぎたというのに、この『モーラ全廃棄日記』の今年の記事数はなんとゼロ! 

 バ、バカ!! なんでもいいからなんか書いとけよ! ……と言われてもおかしくない(実際自分でもほんのちょびっと危惧していたんですが、如何せん3月までは精神的にやられてたしそれ以降は……おや?)状況だったので、今回の自戦記執筆はまさに渡りに船! といったところでした。いやネタになりそうなものなら幾つかあってんけどね…… 言うだけなら簡単というやつでした。

 

 ほんじゃまぁ、そんなわけで。

 まっきーの自戦解説はっじまるよー!

 

 

・・・・・・

 

 

 【第一期花見杯トーナメント 一回戦 千日手指し直し局】

 

 先手:arabian (ガッキー)

 後手:Knocking_Door(わたし)

 

初手からの指し手

 ▲7六歩 △8四歩 ▲5八飛(第一図)

f:id:yakeinu:20180602210518j:plain

第一図

 

予想外の戦法

 ガッキーと言えば『右玉』、あるいは『入玉将棋』のイメージがある。こちらの攻めをいなし、王様が大空(もしくは大海原)へフライアウェイしていく様はなかなかに見応えがあって楽しい。

 ……いや、うん。見る分には楽しいんだけど、実際相手にするとかなりめんどくさいんですよね。なんせ入玉を目指されると普通の指し手と違って「こちらに入り込ませない」ようにしつつ「王様を取りに行く」必要があるわけで、そういった意味ではガッキーとの対局はやや苦手意識があり、けれどそういった部分が鍛えられる相手だったんだよなー、と昔は思っていました。

 

 実はこの対局は上にもあるように千日手による指し直し局でして、その一局目が下図。

f:id:yakeinu:20180602212021j:plain

 

 ここから▲6七銀△6二金▲5六銀△5二金▲6七銀と進行。

 本来なら▲9九玉から穴熊を目指すべきなのですが「5五の歩がやや伸びすぎではないか」「そもそも仕掛けが難しい」という理由で千日手に逃げてしまいました。

 実際ここから指すとすればひたすら『待ち』の将棋になると思うのですが、切れ負けという性質上(あとガッキーの棋風的に)ここで打開のために時間をかけてしまうのは=負けな気がしたのでした。

 

 指し直し局はまさかの三手目▲5八飛! 見てくださいよ奥さん! 中飛車ですよ、あのガッキーが中飛車指してるんですよ!? めっずらし~い!

 ……こほん。気を取り直して。

 のだくんのコメント「やや珍しい戦型ですよ」の言葉通り、ここから普段とは違った将棋が展開されていきます。

 

 

第一図からの指し手

 △6二銀 ▲4八玉 △3四歩 ▲6六歩 

 △4二玉 ▲3八玉 △3二玉 ▲6八銀 

 △8五歩 ▲7七角 △5二金右 ▲6七銀 

 △3三角 ▲1六歩 △2二玉 ▲4八銀 

 △1四歩 ▲4六歩 △3二銀 ▲4七銀

 △2四歩 ▲7八金 △5四歩(第二図)

f:id:yakeinu:20180602215535j:plain

第二図

 

狙いを悟る

 こちらの△3四歩に対して▲6六歩と角道を止めてきたので、そこでようやく何をしてくるのかが判明しました。狙いは後の進行でもわかるように風車(で合ってる?)に構えることにあったのです。そのための三手目▲5八飛だったというワケですな。

 しかしまぁ、これでマジの中飛車だったらホント困っていたんですよね…… なんせ旧式のノーマル中飛車なんて棋譜並べでしか見たことないし、じゃあだからって相手取って勝てるか?と言われたらそれはそれで別問題ですからね。ある意味では本譜で良かったという裏話。

 

 △3三角~△2二玉は本来であれば穴熊を目指した動き。直前の▲1六歩を受けなかったのでこう指すところではあったのですが、後々になって端にロケットを作られやすそうで怖かったため左美濃に逃げました。強い人ならここで堂々と穴熊するんですよきっと!

 △2四歩は銀冠への組み替えを狙う手。このまま△2三銀~△3二金とコンパクトにまとめる変化もありそうですね。その場合は5二の金を右辺に持って行ってバランスよく指すと思います。

 

 

第二図からの指し手

 ▲3六歩 △5三銀 ▲3七桂 △4四歩

 ▲2六歩 △2三銀 ▲5九飛 △3二金

 ▲6五歩 △1二玉 ▲4八金 △9四歩

 ▲6八角 △7四歩 ▲6六銀 △4三金右

 ▲7七桂 △7三桂 ▲8九飛 △9五歩(第三図)

f:id:yakeinu:20180602220851j:plain

第三図

 

指す手が難しい

 ▲3七桂には△4四銀も考えられるところ。以下△4二角~△3三銀引~△4四歩と進行できれば金銀4枚の堅陣が完成します。しかし△4四銀には▲4五歩としてどうでしょう。本譜のような展開になったとき無条件で角が玉頭を睨んでいるのは大きなメリットのように思います。

 ▲6五歩△1二玉と寄ったのは警戒しすぎでした。単に△4三金右と上がってなんともない……はずです。穴熊放棄やこの玉寄りなんかは以前のぼくだったらおそらく指さない手で、ホント最近指してないなー、というのがまるわかりでお恥ずかしい限り。

 

 ▲6六銀はやや珍しい印象。代えて▲7七桂~▲5六歩でどうか。次に▲5五歩から一歩手持ちにしたり▲5七角から桂頭を狙ってみたりと手には困らなさそう。

 とはいえ▲6六銀もこわい手ではあります。桂馬を跳ねるといつでも▲7五歩が権利になるので本譜の△7三桂はかなり勇気が要りました。この手で一分近く考えていたのは「桂跳ね以下▲5六歩~▲5七角のときにどう対処するか」というもの。それが最終手の△9五歩に繋がるワケですが、それでもやはり難しい(と対局中は感じていました)。

 

 戻って▲7七桂と跳ねたタイミングでは△4五歩がありました。

f:id:yakeinu:20180602224742j:plain

 ▲4五同桂は△6六角と銀を取れば以下桂得。▲6七金と上がれば△4六歩から陣形を乱して△8六歩でこちらが良いです。なぁんだ、簡単じゃん!

 

 

第三図からの指し手

 ▲5六歩 △6四歩 ▲6七金 △6五歩

 ▲6五同桂 △同桂 ▲同銀 △7二飛

 ▲6四歩 △6二飛 ▲8六歩 △6四銀

 ▲7四銀 △6六歩 ▲5七金寄 △7七歩(第四図)

f:id:yakeinu:20180602225935j:plain

第四図

 

手の損得

 △6四歩▲6七金はなるほどといった手でした。7六の地点をカバーしつつ玉側に金を寄せていく手腕は流石の一言。

 以下6五で駒を清算したときの次の手が問題でした。

 △7二飛では△6二飛が本筋というか第一感で以下▲6四歩△同銀▲7四銀のときにどうすればいいのかわからなくて検討を打ち切ってしまいました。本譜の△7二飛なら次に△6四歩と打って銀を殺す手があると気づき「お、これでいいじゃん♪」などと楽観視してそう進めたのですが、そうは問屋が卸さない。

 ▲6四歩が当然の一手でこれには△6二飛なのですが、その局面は単に△6二飛と回ったときと比べて一手損しているのです。感覚が思いっきり狂ってるんですよねー、コレ……

 

 このあたりはやや苦戦を意識していました。もう少し派手になればこちらの陣形の堅さが生かせそうなのですが、抑え込まれそうでどうにも苦しい。案外スキがないんですよあっちは。なんでどこかで技を掛けにいくしかない。

 最終手△7七歩はその最たる例。次の△7八歩成を見せて向こうを焦らそうという意味ですね。

 

 

第四図からの指し手

 ▲7七同角 △6五桂 ▲同銀 △同銀

 ▲3五歩 △7八銀 ▲2九飛 △6七歩成

 ▲3四歩 △同金 ▲3五歩 △同金

 ▲3六歩 △3四金 ▲3五桂 △同金

 ▲同歩 △5七と ▲同金 △7六銀(第五図)

f:id:yakeinu:20180603001444j:plain

第五図



 

チャンスを掴む

 ▲7七同角には△6五桂。ただ、ここで▲6六角はありました。以下△5七桂成▲同角と進み次に▲8四角と出る手があって自信はないです。

 なので▲6五同銀としてくれたときは正直有難かったです。次の△7八銀が厳しくてこれなら指せるかも?という感触を得られました。実際△6七歩成まで進めば数手前の苦しい局面が嘘のようです。

 ……とはいえ。手順に▲2九飛と回られているので善悪の判断は微妙なところ。玉頭はこちらが手厚いものの受け間違えれば即アウトです。

 

 3筋でのやり取りはほぼ必然の応酬。▲3五桂のところは▲2七桂と控えて打つ手もありました。

 桂を食いちぎって5七の金を取って△7六銀。飛車を走れる(まだ走れない)ようにしたのですが銀二枚がソッポに行ってしまうのであまり指したい手ではないですね。単に△6七金くらいでも良さそうです。

 

 

第五図からの指し手

 ▲4五桂 △3七歩 ▲同玉 △4五歩

 ▲3三角成 △同桂 ▲2五歩 △同桂

 ▲3六玉 △4八角(第六図)

f:id:yakeinu:20180603001753j:plain

第六図

勝ちを意識する
 ▲4五桂△3七歩と打ってようやく寄せの形が見えてきました。▲4八玉なら△6八飛成が近くなるし、▲2八(七)玉と躱すのは逆にこちらから玉頭を攻めればいいです。

 角を交換すれば手順に2一の桂が寄せに参加できます。次に△4六歩と取り込む手が厳しいです。

 △4八角で先手玉は詰めろ、ほぼ受け無しです。この角を打ってようやく勝ちを意識できました。長い道のりでした。

 

 

第六図からの指し手

 ▲4四角 △3七角成 ▲4五玉 △3三桂

 ▲3三同角成 △同金 ▲3六桂 △5三桂

 ▲5四玉 △4三金打 まで

f:id:yakeinu:20180603003207j:plain

 

まずは一勝

 △2二玉型だと▲4四角が王手飛車になっています。しかし△3三桂としておけば、やはりこれが詰めろで飛車を取ることはできません。

 本譜▲3三同角成のところでは△5三桂から詰みがあるようで、実際それを読んではいたのですが、時間もあまりなかったので確実な勝ちを選びました。

 

 

・・・・・・

 

 

 途中で△4五歩を逃してしまっていたため、かなり難解な中盤戦になってしまいました。△7七歩の騙しが入っていなければおそらく負けていたと思いますし、それ以降もかなり怪しくてホント紙一重の勝利です。

 また次も頑張ります。

 それではっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年を振り返って

  早いもので。今年も残すところあと一日、というところまで来てしまいました。

 あ、どうも。まっきーです。

 それはともかく。

 もう年末! 

 もう年越し! 

 ひゃあ! 年越しそば食べなきゃ!!

 …などなど。まぁ、まだまだ色々とやることが多いような少ないような、そんな年末でございます。

 大掃除は済みましたか? これからかな?

 おせち、お重、あとはお雑煮とか云々の支度は? 

 年末と言えば……餅つき! 今日、ぼくも父方の祖父母の家でやってきました。久しぶりに使う筋肉を酷使した結果、もう既に腕がヤバい。これ書いてるいまも相当キテます。明日はもっとひどいんだろうなぁ…… みんなも日ごろからある程度の運動とか筋トレをしておいた方がいいと思うよ! いつどこで力仕事任せられるかわかったもんじゃないからネ! 若いし!

 

 …と。年末、あるいは年始の過ごし方はとりあえずいまは置いておいて。

 とりあえずは、タイトルにもあるように『今年を振り返る』ことをしてみようかな、と。長いよ。長くするよ。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 さてまぁ。

 『今年を振り返る』というのが今回のテーマ、お題なんですけど。

 ……なにから語っていきましょうか。

 いろいろある。それこそ数えだしたら、まぁキリがないくらいには。

 さて、どうしましょう。

 とにかくノープランで書きだしてるんで、いろいろと取っ散らかった内容になってしまうのは許してほしい。いや、いつもわりとテキトーなことしか言ってない気がするんでいつも通りといえばいつも通りなのかもしれないけど!

 

 

 それじゃあ一つ目。

 一つ目は『少しだけ前向きになれた』こと、かな。

 ぶっちゃけこの言い方で合ってるかわかんないですね…

 ただ。

 いろいろと自分の中で葛藤があったり対話があったり、あるいは誰かに相談にのってもらったり。些細な、大きな、積み重ねがあって。

 その分だけ苦労して、思い悩んで、立ち止まって、後ろを見て。

 だけど。

 決して、後悔はしない、と。

 自分がいままで生きてきた人生は、それは自分自身が選択してきた道だから。

 悩んで。迷って。苦しんで。泣いて。怒って。悲しんで。

 その果てに選んだみちなんだから。

 それはきっと、間違いなんかじゃなかった。

 外から見て「それは間違っている」と言われたとしても。

 これは、わたしが、僕が、俺が。

 選んだ運命なんだから。

 ならせめて。

 終わる最後の最期まで。

 無様でも、無意味でも。足掻いてみせようと。

 そうして、最後に笑って。

 「あぁ。俺の人生は間違ってなかった」と。

 言えるような、言えるように生きてみようと思いました。

 

 …したら、まぁ。

 死ねないよなぁ。

 30そこらじゃ全然死ねない。

 それっぱかじゃあ、なにも成しえていない。最後まで走り切ってない。

 『死』という選択肢を選ぶことは『楽』でいい。

 そうすれば、後には――自分の人生に関して言えば――なにも残らないから。

 だけど。

 だけど、それは『逃げ』の選択だ。

 苦悩を歩み、苦難に対峙して、どうしようもない絶望に直面し。

 人生には辛いことしかなくて。

 生きているのが嫌になることだってあるかもしれない。

 …けれど、だからといって『死』を選ぶ。

 それは、本当に最善の選択なのだろうか。

 

 人はいつでも選択を強いられる。

 小さなこと。今日はどんな服を着ようとか、靴を履こうとか。

 大きなこと。大学はどこを受験しようか。就職はどこにしようか。

 人生における分岐点は無数にあって。

 だけど、それを選べる機会はたった一度しかない。

 やり直しなんてできない。引き返すことなんてできない。

 だから僕たちは、

 未来という不確かな明日に向かうために

 現在という確実な今日を精一杯悩んで苦しんで

 過去という昨日からよりよい明日を目指すために学ぶのだと思う。

 

 『逃げる』ことは『楽』でいい。

 それは、もう既に身をもって体験している。

 甘い甘い、密の味。

 蕩けるように甘い毒。

 だけど。

 だけど、ね。

 それだけじゃ、ダメなんだ。

 逃げてばかりじゃ、ダメなんだ。

 立ち向かって、歯向かって、あぁクソ。自分で言葉にするって難しいなぁ!?

 

 傷つくことは、誰だって怖い。

 失うこともきっと同じ。

 けど。

 そうやって、怖がってたり、逃げてばかりじゃ。

 いつまでたっても、未来には進めない。

 過去にしがみついたままじゃ、決して明日には進めない。

 

 「俺だけがそう思ってるのか?」

 と聞けば、きっと

 「そんなこと、みんな考えてる」

 と返ってくる。

 当たり前のこと、なんだと。

 笑ってしまうよね。

 だって、そんな当たり前のことで、十数年あるいはもっと頭を抱えて悩んでたんだから。

 だけど、それが。

 どうしてかな。

 たまらなく、嬉しくもあった。

 俺は自分で「もしかしたら頭のおかしなヤツなんじゃないか俺は」と何度も思った。

 だけど。ふたを開けてみたら。

 どこにでもいるありふれた人間で。

 まさに『井の中の蛙大海を知らず』というやつだ。

 自分の世界に、思想に、拘泥していたせいで何も知らなかった、知ろうとしなかった。

 こんな(俺の)人生は間違っている!

 こんな風に育てた人間は間違っている!

 …違うんだよ、昔の俺。

 誰も、何も、間違ってなどいなかったんだ。

 それ以前に。

 正解、なんてものが合ったのかも怪しい。

 さっきも書いた。

 人間は常に選択することを強いられてきている。

 大なり小なり大きさの違いはあれど。

 その数は、夜空に輝く星の数ほどには。

 その場その場で最善の選択をしてきた。

 あるいは選択肢を提示されてきた。

 それを、

 選んだのは、

 俺、だろう?

 

 ただ、不満を誰かの所為にしたかった。

 ただ、苦痛を誰かに押し付けたかった。

 ただ、

 自分の人生に責任を持ちたくなかった。

 たった、それだけの、ことだったんだ。

 逃げて、逃げて、逃げて、逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて――!

 

 行きついた先には、なにもなかった。

 

 あるいは、なにもないことがわかってしまったか。

 

 

 ……クールダウンよわたし。

 いや、なんか勢いで書きすぎたというかなんというか。

 どうだろう。

 本当はわかってないのかもしれないね。

 口だけは……まぁ、達者ってほどでもないけれど、あることないこと言うことにかけては、うん。やっぱ自信ないね!

 とまぁ、それはさておき。

 結局、こうして見つめ直す、あるいは教えてくれたきっかけになったのは他でもない天パのおかげなんで、そこは素直に感謝しています。

 本当にありがとう。

 こんなめんどくさいやつで、ごめんね。

 

 …いや、というか聞いてくださいよ!

 この天パ野郎、「どうせまっきーがめんどくさいことなんてみんな知ってるし、なんならそんななのに付き合いがある人らも大概だよ(意訳)」って言ってたんですよーぅ!

 ひどくない!? ひどいよね!! 俺と一緒くたにしちゃ失礼だろ!!

 

 で、えーっと。

 なんの話だっけ。

 あ、そうそう。『逃げた先には何もない』って話でしたね。

 といっても、これ以上は特にないんだよね。

 結局、逃げ続けることにも限界があって、だから俺はそうするのはもうやめにしよう、ってそんな話。

 いつまでたっても『変わらない』とか、そんなの俺の性には合ってないからね。

 

 

 

 それじゃあ二つ目!

 『天元突破グレンラガン』を見れたこと、です。

 いやぁ、もうね。

 

 めっっっっっっっっっっっっっっっちゃ!!!!!!

 おもしろかっっっっっっっっっっったっっっっっっっっ!!!!!!!!!

 

 こんだけ字ぃでっかくしたんでどれだけ面白かったのか伝わると思う。伝われ。

 というか、一つ目で『未来(と書いて明日と読む)に進む』ってワードが出てたの完ッ璧にバリバリ影響受けてますね。なんだコイツ。

 自分を、仲間を信じればどんな不可能・困難にだって立ち向かえる。

 特に『自分を信じる』っていうのがひどく胸を打ちました。

 上でも書いたかもしれないけど、最終的に判断する・信じるのは自分なんですよ。

 「俺が信じるお前でもない! お前が信じるお前を信じろ!」って。

 たとえどんな強敵が現れても。

 共に戦ってきた仲間を信じ、己自身を信じ。一分でも一秒でも先に進む意志をドリルに込めて突き進んでいくのです。

 

 「無茶で無謀と笑われようと意地が支えの喧嘩道!」

 「壁があるなら殴って壊す、道が無ければこの手で創る!」

 『心のマグマが炎と燃える! 超絶合体グレンラガン!』

 「俺を!」「俺たちを!」

 『誰だと思ってやがる!!』

 

 

 

 三つ目。

 三つ目ぇ……?

 うーん、なんだろう。

 #珪GOというまとめと出会って、そこから二大Twitter小説に手を伸ばしたこと?

 まぁ確かに。片割れを読んでティッシュ数十枚を消費するほど号泣したりもしましたが。

 あとは夏明けに『プリンセス・プリンシパル』に出会ったこと?

 プリプリ(公式略称)はいいぞ。現在Blu-ray&DVDがⅣ巻まで好評発売中!

 あとは……FGOで当カルデアにアルトリア・ペンドラゴンがようやく召喚されたこと? 実装から二年。長かったね… 副産物で槍オルタが宝具5になったりしたけどあはは。(乾いた笑い)

 

 

 あぁ、そうだ。思い出した。

 課題……になってたか知らんけど、いろいろ考えてみたのでちょっと自分なりの回答載せときますね。

 

 『運命とはいったいなにか』

 なんとまぁ、漠然とした問いだなぁと思いました。

 そも『運命』という単語自体が曖昧みーまいんな言葉なので、解釈・回答の仕方なんていくらでもあるんですね。言い換える、というか別の言葉で表すと……なんでしたっけね。前世からのしゅく……宿世(すくせ)! そう宿世です! おぉ、思い出すなんてえらいぞわたし。

 宿世=前世からの因縁、とかそんな感じの意味です。

 「君の前々前世から僕は 君を探し始めたよ」

 とか。これって宿世と呼んでいいんですかね? ダメかな?

 んで、与太話はさておき。

 当時の僕は、運命というものに対して

 「それは決められたもの。覆す・変えるにはそれこそ人生を懸けるほどでなければいけない」

 みたいなことを言ったような気がするんですね。

 「決められたもの」・・・生まれる前から決まっていて、ヒトの人生というのはその決められたレールの上をなぞっているに過ぎない、と。

 各選択も最初からどれを選ぶのか決まっていて、自分で決めているようで決めていない。まるでシミュレートのような、そんなものが『運命』だと考えていました。まだ12月あたまのことです。

 で。

 それから約一か月ほど経って。

 考えって変わるものですね。これは特に僕だから……といってもこれも普通と称されるんでしょう(苦笑) まぁ、優柔不断なのは認めますが…

 

 「運命とは、自分が選択した行動の結果――それを積み重ねてきたもの」を指すのだと思います。

 

 人は誰しも選択を否応なしに強いられる。三回目ですね。

 そうして積み上げてできたものを、人は『運命』という言葉で表現するんじゃないのかな、と。

 見えない努力があり、見えない決断があって、偶然すらもきっと必然で。

 選びに選んだ結果は間違いなんかでなく。

 すべての人間がそうやって積み重ねた結果、たとえばそうやって男女が出会えばそれは「運命の出会い」となるんじゃないのかな。

 だから。そう、だから。

 『運命』は変えられる。

 人が選ぶ決断であるのならば、変えることができる。

 だって、未来は不確かなんだから。

 決まりきった明日などなく。

 なら、誰もが笑い合えるような結末を迎えたっていいわけです。

 

 

 少しズレますが、『縁』という言葉がありますね。

 「袖すり合うも他生の縁」とか「縁が合ったらまた会いましょう」とか。

 『縁』ってなんでしょう。

 なんだか『運命』と似たかほりがしますねコレ。

 僕は以前こう言いました。

 「縁は誰とでも繋がる可能性があるもの」と。

 人は全身から見えない糸が出ていて、それが絡まることで縁が結ばれる――友人になるとか恋人になるとか、まぁいろいろ。

 だいたいにしての意味はきっと変わらないんですけど、これもまたいろいろと考えているうちに変化が生じまして…

 曰く

 

 「縁は、縁という見えない糸は、最初(生まれたとき)からすべての人間と繋がっている」

 「そして、それは色がつくもの」

 

 というものです。

 どういうこっちゃ、と。「縁結び」という言葉と矛盾せぇへん? という意見も……あるなぁ! うわ、矛盾してるようわぁ… やっちゃった…

 ま、まぁ! あくまで個人的な意見なんで話半分に聞いてもらえれば!

 

 ええっとですね。

 すべての人間は、最初から『赤の他人』という縁で結ばれているんじゃないのかな、と。

 胎内という密閉した世界から産道を通って本物の、開けた世界へと出てくるのですが、そうやって生れ出た瞬間は世界の全てが他者(赤の他人)になるわけですよ。

 それが例えば、「自分を取り上げた助産師」という『縁』になったり。

 あるいは、「はじめて乳を飲ませてくれた女性が自分を生んだ母」という『縁』になったり、「その傍らに立つ男性が自分の父」という『縁』になったり。

 もしくは、「友人関係にあった異性」というのが「恋人」というものに変化したり。

 『縁』って『関係』とも言い換えられるんじゃないかなぁって。

 

 「色がつく」、要するに「変わる・変えられることができるもの」みたいな意味合いですね。…なんかかっこよく決めたかったんだよ! 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 こんな感じ、かな?

 三つしか挙げてないけど、いや三つ目に細々としたものが凝縮されてたんだけど。

 書いたらやっぱりキリがないし、なにより俺自身が疲れる!

 餅をついてきて使ってない筋肉が悲鳴をあげてヤバいんだ。

 あと眠い。すごく眠い。

 昼間に、アサヒスゥーパァードゥォラァァァイを少し飲んだだけで眠気がマッハなのでホント俺お酒弱いのな!

 

 今年もいろいろとありました。

 学ぶこと、向き合うこと、苦しいことも悲しいこともいっぱいありました。

 でも。

 それ以上に。

 楽しいことがいっぱいあった。

 多くの出会いがあった。

 だから、来年は、

 今年以上に、もっと、もぉーーーっと!

 たくさんの楽しいことやたくさんの出会いをしたいですね!!

 そうして。

 自分の夢に、憧れだけでは駄目で。

 観測・観察・分析・その他etc.

 少しずつ、地道にでも、一歩一歩進んでいきます。

 

 本年も大変お世話になりました。

 来年もご迷惑をお掛けするとは思いますが、何卒ご容赦のほど宜しくお願い致します。

 それでは、よいお年を。

 

 

 

 それじゃあ――

 行こうか。

 配点:(まだ見えない明日)

 

 

 

角換わり腰掛け銀 実践譜 VS D

先週に指した将棋の自戦記でも書いてみようと思います。

なかなか面白い戦いになって満足しました。

 

 

先手:わたし

後手: D

 

▲7六歩△8四歩▲2六歩△3二金▲7八金△8五歩

▲7七角△3四歩▲8八銀△7七角成▲同銀△4二銀

▲3八銀△7二銀▲2五歩△3三銀▲4六歩(下図)

f:id:yakeinu:20170415235841j:plain

 正調角換わり。

 ちなみに相手が “D” だと明記してあるんですけど、これ対局中は誰が相手かわからなかったんですよね。

 天パの粋な計らい(?)のせいです。おのれ。

 

 ▲2五歩を決めるのが最近の流行(だったハズ…)。

 ▲3八銀~▲4六歩は腰掛け銀を目指した動きでもあり…

 

 

上図以下

△6四歩▲4七銀△6三銀▲6八玉△4二玉▲3六歩

△7四歩▲3七桂△7三桂▲4八金△6二金▲2九飛

△8一飛(下図)

f:id:yakeinu:20170415235902j:plain

 ▲4七銀のところでは▲6八玉~▲3六歩~▲3七桂として、次に▲4五桂を狙う指し方もあります。

 竜王戦でも見られた指し方で、これは一気に終盤になる変化もあり余程の研究がないと指しこなせないと思います。(去年の10月期にこれに挑んで返り討ちにあいました*1

 △8一飛までで先後完全な同型。

 ここからの進行は非常に難しいです。

 ▲6六歩(あるいは△4四歩)は△6五歩(▲4五歩)の仕掛けを誘発します。ということは駒組みの進展性が現状“ほぼ”望めない。

 ▲7九玉(△3一玉)も確実なプラスとは言い難い。最悪また同じところに戻ってくる場合もあります。

 

 

上図以下

▲1六歩△9四歩▲9六歩△1四歩▲4五歩△5四歩

▲4六角△5二玉▲7九玉△6一玉▲6六歩△7二玉

▲8八玉△4一飛(下図)

f:id:yakeinu:20170415235931j:plain

 端歩の突き合いは手待ちの意味もあったんですが、結局はノータイムの応酬(苦笑)

 というわけで、打開を迫られたので▲4五歩と位を取ることに。狙いは▲4六角と置いてからの3筋交換です。3筋交換…

 結局やらなかったんですけどね! いつでもできそう、と放置したせいです。

 先手は矢倉に入城、後手は右玉の構えに。

 こういった展開になれば駒組みに進展性も出てきます。(右玉は基本待機戦術なので先手が金矢倉、銀矢倉あるいは穴熊に組み替えることが多々あるため)

 △4一飛に代えて△4四歩も有力。銀が動けば2一の桂が使えるようになります。

 このあたりは各人のセンスも問われそうな感じ。

 

 

上図以下

▲5六歩△4四歩▲同歩△同銀▲2四歩△同歩

▲同角△2三歩▲4二歩△8一飛▲4六角△5五歩

▲4一歩成△同飛▲4五歩△3三銀▲5五角△5四歩

▲4六角△4四歩▲同歩△同銀▲2四歩△同歩

▲同角△2三歩▲4二歩△5一飛(下図)

f:id:yakeinu:20170416000356j:plain

 ▲5六歩は角を逃げられるようにした… というよりは前例(王位戦第六局)を踏襲した指し手ですね。

 4筋の交換には大人しく▲4五歩でよかったのですが、局面を動かしたく(待つ手が難しかった)▲2四歩から動いたのですが▲4二歩は指しすぎでしょう。

 本譜は△5五歩だったので成り捨てから▲4五歩がいい切り返しにもなった感じですが、単純に△3三桂跳ねくらいでわからなかったです。

 ▲5五角では▲5五歩と取るほうがいいです。対局中は「何か」が嫌だったので▲5五角だったのですが一体それがなんだったのか…

 再びの▲4二歩までの進行は「もう千日手でもいいかなー」という心境だったのですっ飛ばして指してました。ただ、▲4五歩以下の変化は読んでみるべきでした。

 

 

上図以下

▲4六角△4五歩▲6八角△3三桂▲1五歩△5五歩

▲1四歩△6五歩▲1三歩成△5六歩▲5八歩△5五銀

▲2三と△6六歩▲4一歩成△8一飛▲3二と△8六歩

▲同銀△6五桂(下図)

f:id:yakeinu:20170416000502j:plain

 △4五歩で角をどかして△3三桂。自然な活用に見えますが1筋が薄くなったので端攻めがあります。△5五歩の方が速そうに見えた(現に対局中は少し遅いかな、と感じていた)のですが読ませてみると、なんと先手有利なんだと。へぇー。

 △5六歩までほぼ一直線。ここで▲5八歩が悪手 by魔女。

 代えて▲2三とで有利を維持できていたそうです。△5七角と打ち込まれるのが気になっての▲5八歩だったのですが、▲5八金と寄っておけばなんでもなかったようです。

 ▲4一歩成に手順に△8一飛と回って△8六歩でしたが、△1九香成~△6四香もありました。というかそれやられてたら投了級ですね…

 

 さて。

 上図の局面。あなたならどう見ますか。

 わたしは、この局面は先手敗けかなと思っていました。

 ただ、最後までわからないのが将棋の、『人と人』の対局のおもしろいところなんですよね!

 さぁ、華麗なる逆転劇を始めよう。

 

 

上図以下

▲2二飛成△6七歩成▲同金△6六歩▲7七金△同桂成

▲同角△6七歩成▲5五角△7九角▲9八玉△8六飛(下図)

f:id:yakeinu:20170416000601j:plain

 ▲2二飛成は勝負に行った手。これで負けるならしょうがないと思って指しました。

 △6七歩成からは予想通りの進行。▲7七金は勝負手です。△同桂成に▲同角の形を作りたかったんです。

 そして二度目の△6七歩成。内心ガッツポーズしてましたよ、えぇ!

 ▲5五角と飛び出せるのです。最初の△6七歩成のときに見つけることができたのが幸いでした。

 …と、ひゃっほいしながらこの文章書いているんですけど、実はまだ▲5五角の局面は後手が良いらしいのですよ。

  

 はい、じゃあ▲5五角の局面での正着はなんでしょーう?

 

f:id:yakeinu:20170416001836j:plain

 

 

 

 

 

 正解は…

f:id:yakeinu:20170416000625j:plain

 △8六飛でした!

 ▲同歩は△8七銀から詰みます。放っておいても△7九角から詰みます。

 こちらが先に詰ませればいいのですが、生憎と駒が足りません。

 いやぁ、Dは手順前後だったわけですね。惜しい!

 つまり本譜の△8六飛に▲同歩と取れば、こちらに詰みがなくわたしの勝ち……

 

 

二個上図以下

▲7三銀△同金▲3三と△6二歩▲6五桂△9七銀

▲同桂△8九銀▲同玉△8七飛成▲8八銀△7八と までDの勝ち

f:id:yakeinu:20170416000652j:plain

 ……まぁ、そうは問屋が卸さないワケでして。

 終盤力(笑)。

 時間みたら二分弱残ってたんでよく考えなさいおバカ! ってセルフツッコミですよ。

 

 久しぶり、大体半年ぶりの対局は彼に軍配が上がったわけですが、

 いやぁ! 楽しかったなぁ! 

 というか久しぶりに負けた。直近の覚えてる範囲の対局は勝ち越してたんでかなり悔しいですね!

 うん、次。次は負けないぞ!

 ……次あるかはわからないけど。

 

 

 

ちなみに、この後天パとも指したのですがまたもや終盤力(笑)を見せつけて負けました。五手詰が見えないなんて…!

気になったら10切れの一番上の棋譜見てみてください。

まぁ、見なくても近々その棋譜の感想とかまたアップする予定ですが…

 

*1:なので、学祭で居飛車オンリー、特にD相手に一手損ではあるものの角換わりで挑んだのはこういった経緯があったりします)

zakki 4

「おまえ、今日はなにしてたんだよ」

「いや、うちでのんびりゴロゴロしてて・・・」

「いつもじゃねーか!」

みたいなやり取りがあったりなかったり。

 

 

・・・・・・

 

 

はい。

てなわけで今月の雑記です。

いやぁ、しっかしあっという間ですなー。

気が付けば、もう3月も終わり。

来週、というか今週の土曜からもう4月ですよ!

はえー・・・

 

 

・・・・・・

 

 

ところで4月といえばーーー?

そう!

4月1日(エイプリルフール)!

毎年企業・団体等がこの一日のためにあれやこれやと色々仕込んでくる一大お祭りイベント。

正直なんでそこまでやるんだよw みたいなところはありますが、大人になってもそうやって楽しむことができるって結構素晴らしいことなんだなって最近思います。

 

 

・・・・・・

 

 

友人各位も無事卒業できたようでなによりでございます。

おめでとう!

そして、地獄へようこそ。

 

・・・なーんて。

知ったような口聞いてますが一番底にいるの僕ですからね!?

スタートラインの差はどうしよーもできねーんだわ。

 

頑張らなくていい。

できること “だけ” をやればいい。

でも、疲れたらゆっくり休んで。

壊れてしまってからじゃあ、もう遅いから。

キミの代わりになる人間なんて、居ないのだから。

 

 

・・・・・・

 

 

話は変わって。

坂本真綾さんのラジオ「ビタミンM」を聴いたのですが、

これはあれですね。

 

もっとはやく知りたかった!

 

こんな素敵なラジオがあったとは・・・!

つーか777回もやってたんだ・・

伸ばすアンテナがまだまだ足りんなー、なんて。

 

ちょこっとFGO話になってしまうのですが、6章クリアしたらぜひ、坂本真綾さんの「レプリカ」を聴いてみてほしいです。

 

 

・・・・・・

 

 

素敵なお写真いただきました。

家宝にします(おい

ところで二枚目の写真、横のやつ『角換わり ▲48金▲29飛型』ですね。

ちょっとその辺気になってるんであとで誰か教えてほしいのですが・・・

 

 

zakki 3

 

涙をボロボロ流しながらゲームをしている痛い人の日記はこちらになります。

Fate/Grand Order』、素晴らしい作品でした。

 

 

…え? ここは"将棋"のブログじゃないのかって?

 

 

…なんのことかなぁ……

 

 

 

・・・・・・

 

 

10月に史上最年少のプロ棋士となった藤井聡太四段のデビュー戦が昨日、12/24(土)に東京の将棋会館で行われました。

第30期竜王戦6組。その対局相手は、今まで数々の偉業を成し遂げてきた加藤一二三九段。

戦型は相矢倉に。

先手の加藤九段が攻め、後手の藤井四段はその攻めを受けるという展開。

そして、対局開始から十時間経過した午後八時。

結果は△110手までで後手の藤井四段の勝利。

 

 

…いやね、本当にすんごいですよこれは。

この時代に生まれ、なおかつ大学で再び将棋に目を向けなければ知ることもなかった(かどうかはわかりませんが)。

数々の星の巡りあわせが重なってこうした奇跡を見ることができた。

それだけでおなかいっぱいです。

 

 

…おなかいっぱい、だったはずなんだけどなぁ

 

 

・・・・・・

 

 

焼肉食べに行きたくないですか?

私は行きたいです。

なので、だれか奢ってください。

 

 

・・・・・・

 

空白の一か月間の話? - モーラ全廃棄日記

 

思えば、『Fate/Grand Order』が話題に出てきたのは後にも先にもこの記事っきりでしたか。 

一年と五か月、いや私の場合は今年の5月から10月までほとんどプレイしていなかったので実質一年ですか。

 

 

f:id:yakeinu:20161225213328p:plain

 

成し遂げました。

 

 

本当に、長いようで、でも、あっという間でした。

そして、そしてね。

人生で、ゲームをしてきて、

こんなにも泣いたのは、初めてでした。

 

ぼろぼろと、ぼろぼろと。

そりゃあ、もう子どものように。

 

 

…上でも書いたとおり、数々の星の巡りあわせ。

「あのときこうしていれば」とか、「そうしたからこそ」等々。

そういったものが上手く重なったからこそ、こうしてこの結末を迎えることが出来たんだと思います。

 

 

Fate/Grand Order』本当に素晴らしい作品でした。

第一幕はこれにて終演。

第二幕の開演まで気長に待つとしましょう。

 

 

…さぁって、頁と歯車集めに行くかぁ…

 

zakki 2

前回の更新からほぼ一か月。

俺は一体何をしていたんだ…

 

 

・・・・・・

 

 

10/1~10/3にかけて行った大阪遠征はまずまずの戦果を収めることができたのではないだろうか。

生まれて初めて聴いた生のオーケストラ。大変素晴らしかった。

…ただ、残念なことに最終日になんと風邪を引きやがり散々な帰宅になったのはまた別の話。

 

 

・・・・・・

 

 

すごい今更感はあるかもしれないですが『糸谷&斎藤の将棋解体新書』を購入しました。

軽く読んだ感想なのですが、とにかく斎藤先生の研究量がすさまじいの一言に尽きるかと。しかし、これも研究のほんの一部だと思うと… プロの先生ってすごいんですね。

あと、横歩のページに登場した新ジャンル(笑)

 

 

・・・・・・

 

 

最近後手四間飛車(主にここでは角道を止めるものを指す)が全くできない。

というか、そもそも後手番にすらならない、なっても初手▲5六歩とか▲7六歩△3四歩▲7五歩の出だしになる、▲7六歩△3四歩▲2六歩でついうっかり△4二飛から角交換四間飛車を指してしまう etc.

これはもう誰かの陰謀なんじゃないかと思い始めている今日この頃。

 

にしてもホント振り飛車指す人って多いですよね。

飛車を振ることに何のメリットがあるんだか…(おい

 

 

・・・・・・

 

 

 

ノーゲーム・ノーライフ」の本放送がもう二年前とか嘘だろ承太郎…

「ノーラジオ・ノーライフ」も面白かったなぁ…

 \アイチャンコワクナイヨー/

 

 

・・・・・・

 

 

 

今回の一件を通してあまり見たくないものを見てしまった方もいるかもしれない。

けれど、それが人間なんだ。

人間がみんな表に出しているものがすべてだとは限らない。

「ハロー効果」という言葉もある。

 

俺たちは信じて待つことしかできない。